鈴木毅樹さん

本日ご紹介するのは、新卒1年目でなんと月間330万円の売上を達成した美容師、鈴木毅樹さんです。なぜ1年目にして330万円という売上を達成できたのか?そこに至るまでのストーリーを聞いてきました。

あれもこれもやりたい!でも叶えてくれる場所がないから、自分で開拓するしかなかった


---鈴木さんのこれまでの歩みを教えてください。

鈴木さん:はい。早稲田美容専門学校に18歳から21歳まで通っていました。卒業して間もない頃、サロンワークをする技術もなく、施術する場所も技術を指導して下さる人もいなかったので、場所と技術を見に付けたいと思い卒業後すぐに動き出しました。

学生時代から担当しているアーティストのヘアメイクも引き続きしていきたいし、美容師としてお客様も担当したい。

当時の僕の周りにはそんなワガママを叶えてくれる場所が見当たらなかったので、これはまず自分独自のやり方を見つける必要があると思いました。

---自分独自でゼロからですと、かなりの行動力が必要な気がするんですが、具体的にはどのような行動をされたんですか?

鈴木さん:まずは、自分の知り合いの経営者の方、既に独立している方に直接話を聞きに行きました。人柄、雰囲気がよくて、技術力がありそうな方々に。

とにかく物事の”本質”を捉えて動かれている方を探してました。

今お世話になっているRYOさんがそのうちの1人でした。

美容室

---自分で動いていって素敵な出会いがあったんですね。もう少し自ら開拓していった話の続きを聞かせてください。

鈴木さん:美容学生の時に、有名サロンでのサロンワーク実習があったんですけど、お店の雰囲気にプラスな雰囲気を感じませんでした。だるそうに仕事をしてしまっている人もいたり、目の前にお客様がいるのに嫌な顔をして働いている姿を見てしまいました。

印象的だったのは、お客様が2人に対してスタッフが9人もいた時。

手が空いてるスタッフはひたすらボーっとしてたり、必要ないのにアシストをしているスタッフがいたり。モデルハントへ行ったのに路地裏でサボってしまっているのもあまりいい印象ではなかったです。とにかく時間の使い方にたくさん疑問を持ちました。

---実習先で見たくない裏側を見てしまったんですね。これは記事にしてしまって良いですかね..

鈴木さん:はい。。。良い部分だけ発信していても業界自体が良くならないので。

そこにあった景色は、僕の思い描いていた美容師像とは全く違いました。

例えば、閉店後の先輩から若いスタッフへの技術指導の場面。

その時、先輩は嫌々教えているんです。後輩は学びたい意欲があるように思えたのですが...なんか悲しい関係性だなと思いました。

これはどの美容室でもよくある実態らしく、そもそも"先輩が教えるメリットを先輩に感じさせる事"を考える事からがスタートなのかなって。。課題はココなのかなと思いました。

---なるほど。自分の目で現場を見て、理不尽なことやおかしなことが多いなと感じたわけですね。

鈴木さん:そうですね、、もちろんいい部分もたくさんあると思います。ですが、単純に僕にはあまり合っていないと感じました。

---なるほど。美容室に限った話ではないですが、確かに余裕がないように見えてしまうお店は僕も何度か見たことがあります..

鈴木さん:自分自身がプライベートも充実していて、幸せじゃないとお客様を幸せにできないと思います。

「お金がない」や「時間がない」は僕にとって最大のリスク。

時間があるからこそ、考える時間が生まれます。また、自らいろんな所へ足を運べたり勉強する時間に使えたりと、自分の1日に対して時間を選択できることで自分の人生をコーディネートできると考えています。

それにそんな経験から得た「言葉」や「魅力」で、お客様を幸せに出来ます。

---ただ、卒業後いきなり"就職をしない"という道を選ぶというと、周りからの反対もかなりありそうですが?

鈴木さん:在学中に「僕独立します!」って先生に報告した時は、猛反対されました。(笑) というか、本当にできんのかよ、、とちょっとバカにされたような感じでした!(笑)

---ご両親にも反対されたんじゃないですか?

鈴木さん:いえ、両親は僕が本気でやりたい!という想いを知ってくれているので、そこまで強い反対はしてこなかったです。何か言われても、僕が熱を帯びて「こうしてこうしてこうやるんだー!!!」と話すから、それ以上は何も言わないよ!という雰囲気になります。(笑)

撮影風景1
ヘアメイクモデルの撮影風景。左:鈴木毅樹さん

お客様もいない中、師匠には"必ず結果を出します!"と言い切った


---そうやって先生の反対も最後は押し切ったんですね(笑) 最初の話に戻ります。本質を捉えてる人がRYOさんだと話されてましたが、その後はどういう関係構築をされたんでしょうか?

鈴木さん:はい。学生時代にRYOさんの経営するサロンに行ってたので、元々たまに会っていたんですが、去年の5月くらいですかね?SNSのメッセージがきっかけで距離がグンと縮まって、一度話し合いをすることになりました。

そこでRYOさんの元で学ばせてもらうにあたって「どんな関係性が良いか?」など、僕からいろんな提案をしましたし、RYOさんからもたくさん提案をして頂いて。こっそり技術習得までのカリキュラムまで作って下さっていました。

---お互いを想い合いながら話し合いができたんですね!

鈴木さん:はい。ただ教えてもらうだけでは、RYOさんのメリットが何もないですから。

「僕は、お客さんが今はいないですけど、必ず"結果"を出すので技術の指導をお願いします!」とはっきり言い切ったのを覚えています。

去年の6月からシャンプーの試験が始まって、7月の中旬からシャンプーとブローが合格して、初めてお客様をお店に入れることができるようになりました。

8月に76人のお客様に来て頂けたのは嬉しかったです。

---76人ですか!?なんでいきなり76人ものお客様が来店したんですか?

鈴木さん:RYOさんからミッションを与えられたんです。

「1日1名以上の計算で、月間30名以上のお客様を自分の学んだ技術で幸せにしなさい。自分の技術を頼りにして下さる人を30名以上見つけなさい」って。

もうやるしかない!と思いました。

僕が具体的に行動した事は、ツイッターやインスタライブとか、SNS中心です。幸いなことに、2年間のヘアメイク経験があったことで、周りの方からも「いつか毅樹君に髪をやってもらいたい」と言ってもらっていたんです。

待っててくれた方々が来て下さったのも大きかったと思います。

---だとしても目標の倍以上の成果はすごいですね!

鈴木さん:倍以上の成果がでたので、それは自信に繋がりました。

それ以降は、「もっとできる、もっとできる!」と、小さな成功体験から自分を高めて。8月からの半年間はサロンに泊まり込みで練習したり、24時間受付体制でアーティストさんやモデルさんの担当もしていました。
 

人生史上1番肌荒れするも、生活を一から見直しセカンドミッションクリア


---泊まり込みですか...その時の鈴木さんの1日の動き方を教えてください。

鈴木さん:朝はサロン、夜はサロンワークやヘアメイク、お風呂は通っているジムで済ませてました。

1週間に1回家に帰ってたんですけど、着替えを取って来て終わり。寝る場所はサロンの椅子が多かったです。(笑)

人生史上一番肌荒れしましたし、全身むくんでいたり、今までにない身体の変化を感じました。頭の回転も遅くなって、ドライヤーしながら眠くなっていたり...

"このままじゃダメだ!"って気付きました。

そこで試しに、1週間普通に生活してみたんです。ちゃんと毎日家に帰って、朝起きてサロンに通うというスタイルで、規則正しいライフワーク。遅くても深夜2時には寝て、朝7時には起きてご飯もちゃんと摂りました。

---なにか身体の変化はありましたか?

鈴木さん:肌荒れも落ち着きましたし、頭がとにかく冴えました!

頭の回転が速くなって、良いアイディアもどんどん浮かぶ!お客様へも全力で対応できる!!これ毎日続けたら成功する!!って確信しました。

それからは食生活や睡眠時間を一から見直しました。食事に関しては今はすごく気を遣っていますね。

---その気付きは大きいですね。

鈴木さん:大きかったと思います。勢いに乗って、4月でカラーも合格したんですが、でもすぐに次の壁がやって来ました。

技術売上は少しづつ上がりましたが、お勧め品は全然売れていなかったんです。

RYOさんにもそこは指摘されて、「その人のライフスタイルを考えて自分が自信を持ってお勧めできる商品をしっかり提案できないということは、お客様のことを考えられていないと思う。ホームケアまで考えてあげられるといいね。」と。お客様の日常のケアまで考えられていないことを気付かされた時はショックでした。

そこで、セカンドミッションが決定したんです!

---セカンドミッションとは?

鈴木さん:「5月は100人以上のお客様に自分のお勧めする商品のモロッカンオイル3点セットの良さを実感してもらいなさい」です。

この目標自体が、普通の売れっ子の店長の4倍くらいの数字なんです。(笑)

僕それまで月1、2個しか売れてなかったので、その瞬間はとんでもない遠い数字だなと思いました。

---愕然とする目標を見て、どういう行動を取ったんですか?

鈴木さん:まずは作戦を考えました。毎日インスタライブだな!とか、モデルさんのビフォーアフターをあげてみようかな!とか、お客様全員にモロッカンオイルのつけ方、乾かし方をレクチャーしよう!とか。

とにかく自分の想いを毎日伝える工夫をしようと思いました。

今までの自分の人脈をフルに活かして皆さんに来てもらいましたけど、すごく協力して頂きました。本当に感謝しています。

---最終結果はどんな数字でしたか?

鈴木さん:結果は330万円の総売上でした。技術と物販を合わせた数字です。決して僕一人の力では作れない数字ですし、皆さんのおかげだと心から実感しました。

そして、この感謝の気持ちを"形"で表したい!!と思って、商品の売上を全額使い、お客様"完全無料招待"の感謝祭を都内で開催しました。

感謝祭の様子
感謝祭の様子。

---僕もお邪魔させて頂きましたが、すごい人でした。多分100人くらいの方が来てましたよね?

鈴木さん:そうですね。それだけの数の人に来て頂けて素直に嬉しかったです。

会場費だったり、ケータリングだったりと出費は多く出ましたが、1番良いお金の使い方ができたと思っています。仲良くさせてもらってるアーティストさんやモデルさんにも来て頂いて、師匠のRYOさんにも来て頂きました。

お客様の目の前でヘアメイクショーをやったり、アーティストさんにライブをやってもらったり、師匠のRYOさんとちょっとしたトークショーをやったり...本当に盛り沢山の内容でできたと思います。

他にも、受付をボランティアでやってくれたスタッフもいたり、本当に開催までに色んな方の協力があったので、支えられていることを再認識しました。

何よりもお客様の喜ぶ顔も見れましたし、最後の挨拶で自分の想いや、これまでの感謝の気持ちを目の前で伝えられたので、自分なりの恩返しが少しはできたかな?って思っています。

感謝祭の様子2
トークショーの様子。左:鈴木毅樹さん 右:RYOさん


『とりあえずやってみれば?』から"好きなことを仕事に"へ繋がる


---感謝の気持ち、とても伝わっていたと思いますよ!今後の展開が楽しみなんですが、教えて頂けますか?

鈴木さん:ありがとうございます!まずは技術をもっともっと習得して、2年目はYoutubeを駆使していきます。

お客様にもっと自分を知ってもらいたいですし、もっとお客様を増やしたい。

もっとお客様を綺麗にしていくんだ!!という気持ちを強く持っていきます。

また、美容師としてだけではなく、クリエイターとしてのスキルを多方面で活かしたいとも思っています。動画を制作するのもかなり好きなので、人に役に立てるという意味では動画もアリかなって。

今まで携わってくれているアーティストさんやモデルさんをカッコよく撮影して編集できれば、見る人も撮られた側も嬉しいはずですから。

今後は、ますます色んな点と点が繋がって行くと信じてますし、好きなことをよりプロフェッショナルに突き詰められるように、努力は勿論、自分の感覚を磨いていきたいと思います。


編集:鈴木毅樹さん


---Youtuberの活躍などによって、"好きなことを仕事にしたい"と思っている若者が増えてますが、そんな方達に向けて最後に一言メッセージをお願いします。

鈴木さん:よく「どうやったらそうなれますか?」って質問されます。

日本人って答えを求めてくる人が多いなぁと思うんですが、それは今までの環境がそうさせてるのかなって思ってます。

今までは学校で先生が答えを教えてくれたり、レールが敷かれた環境があって、全部教えてくれる環境があったからだと思うんです。 

答えばかりを求めるんじゃなくて、"とにかくやる!やってみる!やってみれば、自分の道は拓ける!"

そう信じて、トライアンドエラーを繰り返すしかない。

何かをチャレンジするに当たって、開拓していくパワーは絶対に必要です。

自分がまっすぐ進んでいけば見てくれる人は必ずいます。

支えてくれる人がいて、協力してくれる人も出てきます。

その支えに気付いたなら、その人のために何ができるか?を考える。ちゃんと感謝の気持ちを表す。

そんな事を繰り返していけば、アレ?俺気付いたら自分が好きなことで生きていけてるや!ってなるはず。

これ以上の具体的な部分は、自分で作って行くべきだと思います。自分で考えましょうってやつです!

僕が独立しようか悩んでいる時に、相談させて頂いた経営者の方々は口々にこう言ってました。

とりあえずやってみれば?」って。

その時はいじわるだなって思いましたが。(笑)

今はその言葉の意味がよくわかります。


(取材・文:高松 隆太)


鈴木 毅樹(すずき・たけき) プロフィール
鈴木毅樹さん
美容師/ヘアメイクアップアーティスト/クリエイター
美容師として新卒1年目に、口コミと自身のSNSだけで330万円という売上を叩き出す。現在も表参道にある個室サロンで、数多くのお客様やアーティスト、モデル、芸能人を、美容師としてだけでなく、ヘアメイクアップアーティストとしても手掛けている。

鈴木毅樹 Instagram: takeki_hair

前回のインタビュー記事はこちらからご覧頂けます↓
人のつながりを大切に幅広く活動する19歳のヘアメイクさん